児童相談所に通所していた相模原市の中学2年の男子生徒(14)が自殺した問題で、生徒が通っていた中学校の校長が22日、報道陣の取材に応じ、「学校が好きな明るい生徒で、普段は虐待で困ったような素振りは見せなかった。残念でならない」と声を落とした。
紅蜘蛛 同校によると、生徒は入学後の平成26年6月から「虐待を受けている。児童養護施設で暮らしたい」と教諭に訴えていた。10月にも虐待の事実を把握したが「指摘すれば虐待がひどくなるのでは」と両親には話さず、児相への通報に留めていたという。
校長は「子供の声がもっと届く対応をしていれば…。親との話し合いの難しさを実感している」と話した。
ビグレックス 一方、同日市役所で行われた児相の会見は、児相が事実関係の把握を十分にしておらず説明が二転三転し、長時間に渡り紛糾した。鳥谷明所長は「対応に間違いはなかった」とハンカチで何度も額をぬぐいながら、小さな声で釈明を繰り返した。
生徒が自殺を図る数週間前の26年10月末に中学校から虐待の指摘を受けながら担当者が上司に報告していなかったことに関し、鳥谷所長は「所内で情報を共有し、一時保護も視野にいれて判断するべきだった」としたが、「われわれは親子関係改善を第一の目的としている。職権での保護は慎重に行う必要がある」と強調した。
同児相では昨年12月、一時保護所に入所中の少女を裸にさせて所持品検査をした問題も発覚しており、鳥谷所長は「立て続けに問題が起き、大変申し訳ない」と謝罪した。
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